サテライトオフィスと支店との違いとは?意味やメリットも解説

サテライトオフィスと支店の違いは?

支社・支店・営業所は「事業視点で見たときの別拠点」
サテライトオフィスは「従業者目線の別拠点」

多様な働き方が可能となる社会の実現に向けて国や企業が動き始めている今、注目されているのが「サテライトオフィス」です。
なぜサテライトオフィスが必要とされ、企業はどのような課題を突きつけられているか、サテライトオフィスのメリット・デメリットについても紹介しながら解説していきます。

目次

サテライトオフィスとは?支店との違いは?

サテライトオフィスを一言でいうと「本社以外の拠点」という意味になります。
企業に限らずさまざまな組織・団体には本社や本店がありますが、その拠点から離れた場所に設置された拠点、オフィスを指します。
規模は本社同様の設備を整えた規模や、最低限の設備にした小規模オフィスなどさまざまあります。

サテライトオフィスと支店の違いとは?

「本社と違う場所で仕事をする」ということであれば、支社や支店、他事業所といった立ち位置はどういう扱いになるのか?と疑問を持つ方もいるかもしれません。

サテライトオフィスは、本社以外の拠点という意味では支社と似た意味を持ちますが、支社・支店・営業所は「事業視点で見たときの別拠点」という意味合いになり「従業者目線の別拠点」にあたるのがサテライトオフィスになります。
事業視点は支社、支店。従業員支店はサテライトオフィスと覚えておけば問題ありません。

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サテライトオフィス制度が注目されている理由

サテライトオフィス 制度

昨今、情勢の変化もありサテライトオフィスが注目されていますが、それらの理由は主に3つが挙げられます。

  • 働き方の多様化
  • 地方創生と地域活性化
  • 新型ウイルスの感染拡大防止

以下で詳しく解説していきます。

働き方の多様化

1つ目の働き方の多様化についてですが、政府による働き方改革の推進が進められ、時間外労働の上限規制などの働き方改革法案が成立しました。

企業には、限られた時間でいかに効率よく売り上げを上げるか・事業を伸ばしていくかという視点が必要になります。そのため、まず考えられる業務効率化の施作として「無駄な時間を削る」という取り組みが考えられます。

サテライトオフィスを導入することで、社員は本社まで通勤する必要がなくなり、通勤時間や通勤準備にあたる時間を削減すできます。従業員は無駄な時間が削減されワークライフバランスが充実し、企業としては時間的、人的コストを削減できるというメリットがあります。

地方創生と地域活性化

2つ目の地方創生と地域活性化についてですが、サテライトオフィスを導入することで地方創生や地域活性化につながることから、注目を集めています。現在、日本の多くの地方企業や自治体は、首都圏に事業や人材が集中することによる働き手の不足が叫ばれています。

仮に東京に本社がある会社でも、地方にサテライトオフィスを設置することで、地方に居住する人は居住地はそのままに首都圏の企業で働けます。一方、企業は地方に在住する人材を得ることができるなど、双方にメリットがある制度といえます。

新型ウイルスの感染拡大防止

3つ目は新型ウイルスの感染拡大防止のためです。
2022年現在でも拡大が続く新型コロナウイルスですが、各企業では急速に在宅勤務を進め、オフィスを丸ごと解約する企業もでてきています。

サテライトオフィスを設置することで、人同士の接触機会を減少させることができ、インターネット環境が整った場所で業務を行うことが可能です。

サテライトオフィスは必要?

必ず必要というわけではありませんが、あると便利です。
主な効果は下記の3点です。

①働き方の多様化
②地方創生と地域活性化
③新型ウイルスの感染拡大防止

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サテライトオフィスを導入するメリット

次にサテライトオフィスを導入するメリットを解説します。

サテライトオフィスが注目される理由にも紐づくことが多いですが、導入メリットとしては
「コスト削減効果」「場所にとらわれないリソースの活用」が挙げられます。

コスト削減効果についてですが、前述のとおりサテライトオフィスがあることで、本社へ出勤する時間を削減することができます。通勤時間や通勤準備にあたる時間は思っている以上に負担になりますが、それがなくなることで設備投資の必要がなくなることもコスト面でのメリットです。

また場所にとらわれないリソースの活用についてですが、本社が所在しているエリア以外で人材活用できるようになる点も大きなメリットです。
また働く環境を変えたいという社員の希望に応えることも可能で、募集や面接など採用活動自体を地方のサテライトオフィスで行うケースもあります。

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サテライトオフィスの3つの種類(都市型、郊外型、地方型)

サテライトオフィス 種類

一口にサテライトオフィスといえど、その形態は主に都市型、郊外型、地方型の3つに分類されます。以下ではそれぞれの形態について概要をご紹介します。

  • 都市型サテライトオフィス
  • 郊外型サテライトオフィス
  • 地方型サテライトオフィス

都市型サテライトオフィス

「都市型サテライトオフィス」は、都市部に開設するサテライトオフィスです。
一般的には地方に本社や本店を持つ企業が、都市部に別拠点としてオフィスを構えることが一般的です。

例えば営業職の場合、営業先から会社に戻ることがありますが、本社までの距離が遠い場合はその移動時間を減らすことができます。
また移動時間にかかわらず、本社とは違う機能を持つオフィスとして、都市型サテライトオフィスを設けるパターンもあります。オフィスの機能別に拠点を分散することで、通勤コストや業務効率化につなげることが可能です。

郊外型サテライトオフィス

郊外型サテライトオフィスとは、都市部から離れた郊外に設置されたサテライトオフィスを意味します。

基本的に郊外型サテライトオフィスは、従業員の生活エリアに近い拠点になることが多いです。本社近くではなく郊外に在住している従業員にとっては、通勤時間の短縮ワーク・ライフ・バランスの実現が期待できます。

地方型サテライトオフィス

都市型サテライトオフィスとは、都市部に本社をおく企業が、地方にサテライトオフィスを設ける場合の名称です。
総務省がまとめた「地方公共団体が誘致又は関与したサテライトオフィスの開設状況調査結果」によると、地方公共団体が誘致・関与したサテライトオフィスの開設数は、コロナ禍以前の2019年度末時点で654カ所となっています。

また回答された223カ所のうち、常勤の要員を配置している「常駐型」が73%、常勤の要員を配置せず短期的に利用する「循環型」は25%であり、業種はソフトウェア開発やウェブ制作といった「情報サービス業等」が80%を占めています。

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契約形態別のサテライトオフィスの種類

契約形態別のサテライトオフィスの種類

サテライトオフィスには契約形態によって2つの種類があります。
主な違いは、自社だけで利用するか、他社と共同で利用するかの違いです。下記で細かく解説します。

  • 専用型サテライトオフィス
  • 共用型サテライトオフィス

専用型サテライトオフィス

1つ目は専用型サテライトオフィスです。
専用型サテライトオフィスとは、自社のみで利用していることを指します。
主な特徴としては、セキュリティが高い回線で本支店とサテライトオフィスを結べるため、機密情報を扱う場合にも適します。

共用型サテライトオフィスと違い、支社・支店により近い環境で働けるといえるでしょう。

また、外回りの社員が本支店とデータ共有する際に、自席まで戻らずサテライトオフィスで業務できるのもメリットです。
そのため、設置される場所は郊外や地方とは限らず、本支店の社屋内に専用型サテライトオフィスが設置されるケースもあります。

共用型サテライトオフィス

2つ目は共有型サテライトオフィスです。
専用型と違いは、共用型サテライトオフィスは自社以外の他社でも利用は可能です。
さらに女性専用スペースやキッズスペースが設けられている共用型サテライトオフィスもあります。

共用型サテライトオフィスの特徴としては、他社などの外部との交流が活性化されること、ネガティブな側面では混雑も予想されることなどです。

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サテライトオフィス制度の事例

次に、現在日本国内においてサテライトオフィスを社内制度として導入している企業の事例についてご紹介します。

SanSan

クラウド名刺管理サービス『リンクナレッジ』『Eight』を提供するSansan株式会社は、徳島県神山町の古民家を再利用したサテライトオフィス『Sansan神山ラボ』を開設しています。Sansan神山ラボはSansanの企業理念「新しい働き方」を目指す施策の一つです。

納屋を改装してワークスペースを新設し、子育て中の社員も家族と一緒に田舎暮らしをしながら、東京と同じ仕事ができるような制度です。

りそな銀行

りそな銀行では、業務デジタル化などで生じた支店の余剰スペースを活用し、サテライトオフィスとして利用しています。地方で働きたい行員が活用することで、通勤時間の短縮、ライフワークバランスの充実などを図ることができます。

サテライトオフィスを導入する際の注意点

サテライトオフィス 注意点

最後に、サテライトオフィスを導入する際の注意点を解説します。

  • 在宅勤務でも勤怠管理ができる環境を整える
  • セキュリティ対策を万全にする
  • コミュニケーション手段を確保する

在宅勤務でも勤怠管理ができる環境を整える

同じオフィスで働いている場合、何か不明点や問題点が発生した際、すぐに近くにいる同僚や上司に相談することが可能です。また、同僚や上司の側も比較的容易に他の同僚や部下の業務進捗状況を把握できます。

しかし、サテライトオフィスの場合、他の社員に相談する際には電話をかける、メールやチャットをするといった手間が生じるうえ、相手が今何をしているかが見えません。

タイミングが合わずに相談ができない、進捗状況の把握ができないといったことで業務が滞ってしまう可能性もあります。ツールなどを適切に選び、勤怠管理が俗人的にならないよう注意しましょう。

セキュリティ対策を万全にする

社外にデータを持ち出すことになるサテライトオフィスは、事業リスクを大幅に引き上げる要因になりえます。場合によっては事業の存続にも関わるので、徹底してセキュリティ対策を行いましょう。

またセキュリティツールは導入するだけでは意味がありません。セキュリティに対する重要性、データの取り扱いに関するガイドラインをしっかり制定し、社員のセキュリティ対策への意識づけを全社で行うようにしてください。

コミュニケーション手段を確保する

サテライトオフィスを設置すると人材が本社や他のオフィスに分散し、コミュニケーション不足が生まれやすくなります。もちろんインターネットを使えば会話や打ち合わせができますが、やはり直接対面した方が濃密なやり取りもできるでしょう。

コミュニケーション不足に陥ると、従業員の一体感が生まれにくくなることも。情報の伝達漏れも起こりやすく、業務に支障が出る可能性もゼロではありません。
社員共通で行えるコミュニケーション手段ガイドラインをしっかり制定するようにしましょう。

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まとめ:サテライトオフィスと支店の違いを理解しよう!

サテライトオフィスの概要と導入メリット、ポイントなどを解説しました。サテライトオフィスを導入することで企業のイメージアップにもつながり、優秀な人材獲得につながるというメリットもあります。しかしサテライトオフィスの導入を並行しつつ、人材獲得のための採用活動を行うのは、担当者にとって負担になります。

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この記事を書いた人

木戸 涼介のアバター 木戸 涼介 住み込み求人専門家

求人営業として原稿作成・集客などを学び、「スミジョブ」「京栄くん」の運営に携わる。自社メディアのデータ分析・改善からコラム記事を書いてくれるフリーランスの管理・指示など幅広く業務を行っています。

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